なぜ人手不足になっているのか?
看護師の人手不足に悩む医療現場は多く、状況が改善されないまま看護師にかかる負担が増大し続けています。医療現場の看護師不足問題がなぜ解決しないのかは、需要と供給のバランスから読み取ることができます。看護師の離職理由で多いのが、「仕事がきつい」「休暇が取れない」など、人手不足の解消によって解決できるものばかりです。出産・育児との両立がしやすい労働環境がないことから、やむなく離職する看護師も少なくありません。
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看護師の仕事が過酷さを増している
看護師の労働環境はかねてから過酷といわれてきましたが、その過酷さは改善されるどころか悪化の一途をたどっています。通常業務だけでも忙しいところに、他の雑務がどんどん業務を圧迫しています。結果として、看護師が自主的にサービス残業をすることとなり、看護師が抱える心身の負担はかなり重いものになっています。看護師の心身が疲弊すれば、本人の健康と患者さんの安全に重大な悪影響を及ぼす危険性が高まります。
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需要に供給が追いついていない
深刻さを増す看護師の人手不足ですが、今後さらに必要となっていく在宅医療を拡充するためには、スキルある看護師の確保が急務とされています。しかし、労働環境の過酷さなどさまざまな理由から人員は増えず、需要と供給のバランスが合わないまま施設の数はどんどん増えています。看護師の離職理由に多い出産・育児は表向きの理由であって、本音では労働環境や職場の人間関係、賃金などに対する不満が引き金となっているとの見方もあります。
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看護師が不足するとどうなるのか?
看護師の人手不足が続くと、1人の看護師にかかる負担が増えてしまいます。仕事がきついことを理由に離職する看護師が出ると、残った別の看護師の負担が増えて次の離職へとつながってしまいます。そのようにして医療現場が疲弊してくると、看護の質が低下し重大な医療ミスにつながりかねません。看護師の確保が難しい地方では病院が閉鎖になり、地域住民が十分な医療を安心して受けられなくなります。看護師の人手不足は、職場だけでなく幅広い範囲に悪影響を及ぼすのです。
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人手不足で疲弊している看護師へ
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なぜ人手不足になっているのか?
看護師が不足するとどうなるのか?
看護師の人手不足は、さまざまなところに重大な影響を及ぼします。人手不足の現場で働く看護師の業務負担は重く、ストレスや不安から離職を考える可能性が高まります。離職者が増えると残った看護師の負担がさらに重くなり、離職者をまた増やすことになりかねません。看護師の疲労が限界を超えてしまうなら、看護の質が落ちて患者さんにも不利益が発生します。看護師の確保が難しい地方の場合、人手不足が病院の閉鎖にまでつながることもあります。
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深刻さを増す人手不足を打開するには?
業務の効率化
看護師の人手不足を打開するためには、労働環境を根本から見直す必要があります。人手不足の医療現場における労働環境の改善に役立っているのがICTです。ICTを看護師の業務に取り入れると、電子カルテや電子薬歴の照会、遠隔診療、介護施設や薬局との連携、ナースコールなど幅広い業務を効率化できるようになります。実際にICTを導入している医療現場では、看護師の負担を減らしながら看護の質を高めることに成功しています。